
冬になると、免疫力を意識してビタミンサプリメントを飲んだり、話題の免疫ケア食品を取り入れたりする方も多いのではないでしょうか。しかし、「きちんと対策しているはずなのに、毎年冬は子どもも自分も体調を崩しやすい…」と感じている方も少なくありません。
そこで今回は、ヨガリフレ講師およびママニティヨガインストラクターの育成に携わる伊藤ありささんに、免疫力の土台を整える「巡りと温め」を同時に叶える朝の習慣についてお話を伺いました。
「免疫ケア」ブームの裏側で
今、ヘルスケア業界で「免疫ケア」という言葉を聞かない日はありません。特にこの冬は、乳酸菌やビタミンDに代表されるような「摂取して免疫を維持する」商品が記録的なヒットとなり、多くの人々が「内側からのケア」に関心を寄せています。
もちろん、栄養を補うことは重要です。しかし、ヨガや東洋医学の視点から多くの親子と向き合ってきた私の現場経験から申し上げると、どんなに良いものを摂取しても、それを全身に運ぶ「土台」が整っていない方が非常に多いのです。その土台とは、ずばり「気・血・水の巡り」です。
東洋医学が教える「巡り」と免疫の関係
東洋医学における「免疫力」の概念をご存知でしょうか。これは「気・血・水」の巡りと深く関係すると考えられています。気はエネルギー、血は栄養、水は体液を指し、これらがスムーズに巡ることで身体は外からの刺激に対応できる状態を保ちます。
しかし現代人は、冷暖房の普及やストレス過多、運動不足により、この「巡り」が滞りがちです。特に冬は寒さによって血流が低下しやすく、免疫機能も落ち込みやすい状態に。冷えや緊張、運動不足によって巡りが滞ると、身体は外からの刺激に対応しづらくなります。
これでは、話題の免疫ケア食品を摂っても、その効果を最大限に発揮させることは難しいでしょう。そこで私が提案したいのが、毎日の「呼吸と運動」の見直しです。中でもヨガの「太陽礼拝」は、呼吸・運動・温めを同時に整えられる、最もコストのかからない最強の免疫ケアなのです。
ヨガ講師が勧める「朝の太陽礼拝」
単に体を動かせば良いというわけではありません。免疫力を高めるためのカギは「朝の光」と「巡りを起こすタイミング」にあります。太陽礼拝は、全身を大きく動かしながら深い呼吸を行うため、免疫ケアに非常に適した動きです。
可能であれば、朝の光を浴びながら行う太陽礼拝をおすすめします。朝日を浴びることで体内時計が整い、自律神経の切り替えがスムーズになります。東洋医学でも「朝は気(エネルギー)が巡り始める時間帯」とされ、免疫の土台づくりに最適なのです。
ママと子どもでできる簡単太陽礼拝
お子さんと一緒にできるシンプルな動きをご紹介します。所要時間は1セット約1〜2分。3〜5回繰り返しても5分ほどで行えます。
① 山のポーズ
まっすぐ立ち、両足を揃えます。深く呼吸を整えましょう。
② 合掌して手を上に伸ばす
息を吸いながら、両手を天井に向けて大きく伸ばします。
③ おじぎのポーズ
息を吐きながら、上体をゆっくり前に倒します。
④ 半分の前屈
背中を伸ばして、顔を前に向けます。呼吸を意識して。
⑤ もう一度おじぎ
再び深く前屈します。全身の力を抜きましょう。
⑥ 起き上がって合掌
息を吸いながらゆっくり体を起こし、胸の前で合掌します。
⑦ 山のポーズに戻る
両手を体の横に下ろして完了です。
これを朝、窓辺で3〜5回繰り返すだけで、全身の巡りがスムーズになり、体が内側から温まります。深い呼吸によって自律神経も整い、一日のスタートが変わるのを実感できるはずです。

毎日の朝時間を「免疫ケア」に変える
私が主宰するエストーガカレッジには、ヨガインストラクターやセラピストを目指す方々が在籍しており、皆一様に「日々の生活習慣による予防」の重要性を語ります。
免疫力を高めるために、特別なことを増やす必要はありません。少し巡らせて、少し温める。その積み重ねが、冬を健やかに乗り切る力になります。高価なサプリメントも素晴らしいですが、まずは明日の朝から。窓を開けて朝日を浴びながら、お子さんと一緒に体を動かすだけで実践できる「巡りと温め」の習慣で、この冬を健やかに乗り切りましょう。
【筆者プロフィール】

伊藤 ありさ(いとう ありさ)
セラピストとヨガのW講師。エストーガカレッジ主宰。ヨガリフレ講師およびママニティヨガインストラクターの育成に携わる。親子でふれあいながら心と体を整えるヨガを伝え、子育て期のママが日常に活かせるセルフケアの普及に取り組んでいる。
Esthoga™college
https://esthoga.hp.peraichi.com


