Healthcare journal

河口 貴昭
2025.04.30 Wed
河口内科眼科クリニック 河口 貴昭

PROFILE

2003年千葉大学医学部卒業。NTT東日本関東病院内科レジデントを経て、2005年より社会保険中央総合病院(現東京山手メディカルセンター)炎症性腸疾患センターに勤務。2015年より慶應義塾大学および理化学研究所で腸内細菌の研究に従事。2019年慶應義塾大学医学部微生物学免疫学教室特任助教。2020年慶應義塾大学医学部消化器内科助教。2022年に東京都江東区清澄白河に河口内科眼科クリニックを開設。一般内科や胃・大腸内視鏡検査の傍ら、炎症性腸疾患外来や腸活外来など独自の専門分野にも力を入れている。講演、執筆多数。

現在の仕事についた経緯

 幼いころから歯科医である父の姿を見て、自分も人々の悩みを解決して「ありがとう」と言ってもらえる人生を歩みたいと思い、医師という職業を選びました。医師3年目に炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)で有名な社会保険中央総合病院(現、東京山手メディカルセンター)で働くご縁をいただき、以後この病気を治すことを生涯のライフワークと位置付けて第一線で診療をしてきました。また、腸内細菌と腸管免疫について学ぶために慶應義塾大学で基礎研究も行いました。その後、炎症性腸疾患の患者様はもちろんのこと、おなかのトラブルで悩まれている方々にも自分が今まで培ってきた知識と経験を広くに還元したいと思い、眼科医の妻とともに「河口内科眼科クリニック」を開設しました。

仕事へのこだわり

 現代医療は、ともすれば病気や治療にのみ注目してしまい、患者さんやそのご家族の想いや希望が置き去りにされてしまいがちです。私が日々の診療で心がけていることは、その方の病気にばかり注目するのではなく、その方が受診に至った経緯や抱えている悩み、不安、社会的背景などを含め総合的に理解する「全人的医療」に努めることです。河口内科眼科クリニックは「病を治し、心を癒し、あなたの豊かな人生に貢献したい」という理念を掲げています。患者様ひとりひとりのお話に真摯に耳を傾け、その方に合った治療・予防を一緒に考えること、患者様が病気でつらく不安になっている時にはその気持ちに寄り添ってそっとサポートしてさしあげることが私たちの大切な務めだと思っています。

今後の展望・私の夢

 医学の進歩は目覚ましく、わたしの専門分野である潰瘍性大腸炎やクローン病といった腸の難病疾患をはじめ様々な慢性疾患を完治させる治療法が将来きっと発見・発明されると信じています。それまでの間、わたしたち医療者は目の前にいる患者様に対していかに適切な治療を提供し、ひとりひとりの生活の質が向上するようサポートできるかが大切だと考えています。患者様ひとりひとりが病気に邪魔されることなく充実した人生を歩むことができたとすれば、これほど私にとって幸せなことはありません。

若者へのメッセージ

 もし今、目の前に分かれ道があったとしたら、勇気をもって険しい道を選ぶことをお勧めします。逃げずに努力することで、かけがえのない経験を得ることができるからです。同世代で一番経験を積めば、それが自分の価値となり、周囲から信頼を得ることができます。信頼を得られると、新たな仕事を任され、さらに自分の経験値が上がります。この経験と信頼の好循環をいかにして構築するかが成功への鍵だと自分は考えています。

河口内科眼科クリニック
https://kawaguchi-medical.com

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