Healthcare journal

品川  正治
2025.10.08 Wed
品川内科クリニック 院長 品川  正治

PROFILE

青雲高等学校、久留米大学医学部卒業.。久留米大学医学部放射線医学教室入局、久留米大学病院にて消化器病センター外来勤務、画像診断センター勤務。その後、医療法人順天堂順天堂病院 副院長として勤務。平成25年より品川内科クリニック院長。地域医療を行う一方で東洋医学を取り入れた診察や再生医療などの先進医療 を行っている。著書に「やさしく解説! 睡眠時無呼吸症候群と健康リスク」  ―安心して眠れる毎日のために ―やピロリ菌を知れば人生はうまくいく!胃癌に負けないためになどがある。

現在の仕事についた経緯

 久留米大学医学部を卒業後、放射線医学教室に入局し、大学病院では消化器病センター外来や画像診断センターに勤務しました。その後、医療法人順天堂病院の副院長として急性期疾患・慢性疾患・小児科などの外来診療、病棟での診察・治療、終末期医療など幅広い分野を経験し、地域で必要とされる総合的な診療の大切さを学びました。こうした経験を経て、より身近に患者さんと向き合える環境を求め、平成25年に品川内科クリニックを開設しました。現在は地域医療を行いながら、東洋医学を取り入れた診察や再生医療などの先進医療を行い、幅広いニーズに応える診療を心がけています。

仕事へのこだわり

 医師として歩み始めた当初から、私が一貫して大切にしてきたのは「患者さんと真摯に向き合い、患者さんのいろいろな背景まで理解をして診察を行う」という姿勢です。大学病院では最先端の検査や治療に携わる機会に恵まれましたが、検査結果や画像診断だけでは語り尽くせない患者さん一人ひとりの生活や思いを知ることが、適切な医療の第一歩だと学びました。新人時代から、診断技術を磨くと同時に「患者さんの声を丁寧に聞く」ことを自分のスタイルの基盤としてきました。
 その後、多岐にわたる分野を経験するなかで、病気を診るだけでなく「人を診る」姿勢の重要性を強く感じました。急性期の現場では迅速な判断と確実な手技が求められますが、常に患者さんやご家族は病気に対して不安でいっぱいです。私は医師としての専門性を追求しながらも、患者さんとご家族に寄り添う心を忘れないことを自らに課してきました。
クリニックを開設してからもその姿勢は変わりません。地域医療では、日常的な身体の不調から慢性疾患の管理まで幅広い相談を受けます。だからこそ「何でも相談できる安心感」と「専門性を活かした確かな診療」を両立させることを目標にしています。また、西洋医学に加えて東洋医学や再生医療といった新しい選択肢を取り入れ、患者さんにより多角的な治療の可能性を提供することも私のこだわりの一つです。
 これまで築いてきたスタイルは「科学的根拠に基づいた確かな医療」と「患者さんへの心のこもった医療」の両立です。新人時代に学んだ基本を土台に、常に成長を続けながら、これからも地域の皆さまに信頼される医療を提供していきたいと考えています。

今後の展望・私の夢

 私の夢は、地域の皆さまが安心して通える「身近なかかりつけ医」でありながら、常に新しい医療を取り入れて未来につながる健康を支えることです。開業以来、生活習慣病や慢性疾患などの診察を行ってきましたが、これからは病気になる前から健康を守る「予防医学」により一層力を入れたいと考えています。
 特に「未病」と呼ばれる段階でのサポートは大切です。西洋医学の正確な診断や治療に加えて、東洋医学の知恵や生活習慣の工夫を取り入れることで、病気を未然に防ぎ、元気に過ごせる時間を長くすることができます。また、再生医療の進歩を取り入れることで、これまで改善が難しかった病気にも新たな希望を届けられると信じています。
 さらに、これまでの経験を本や講演などで広め、患者さん自身が健康に前向きに取り組めるよう応援していきたいと考えています。最終的な夢は、「ここに相談すれば安心できる」「未来がひらける」と感じていただけるクリニックを築くことです。地域とともに歩みながら、皆さまの人生をより豊かにする医療を実現していきたいと思っています。

若者へのメッセージ

 若い皆さんに伝えたいのは、「失敗を恐れずに挑戦を続けてほしい」ということです。私自身、医師として幅広い分野を経験してきました。その中で多くの悩みや迷いがありましたが、個々の経験が今につながり、かけがえのない財産となりました。若いときに積み重ねた経験は、必ず将来に役に立つ力となります。
 そしてもう一つ大切にしてほしいのは「人に感謝する心」です。医療の現場では、患者さんやご家族、共に働く仲間に支えられてきました。振り返れば、自分一人の力でできたことは何一つなく、常に周囲の人との関わりの中で成長させてもらいました。これは医療に限らず、どの分野でも共通する真実だと思います。
 これからの時代は、医学も社会も大きく変化します。その変化に対応するために必要なのは、学び続ける柔軟さと、人とのつながりを大切にする姿勢です。どうか失敗を恐れずに挑戦し、その過程で出会う人々に感謝の気持ちを持ち続けてください。その心がきっと、皆さんの未来を豊かにしてくれるはずです。

品川内科クリニック
https://shinagawa-c.com

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