PROFILE
新潟大学医学部卒業。新潟県立中央病院で初期研修、そこで内視鏡の奥深さと幅広い疾患をカバーするところに魅力を感じ消化器内科を専攻。その後、新潟市民病院、長岡中央綜合病院などで消化器内科医として勤務。2020年新潟大学病院消化器内科特任助教就任。24年おがわ内科・消化器内科クリニックを開院。
現在の仕事についた経緯
当初は整形外科になりたいと思っていました。整形外科の膨大な数の手術をこなす姿と体育会系の雰囲気が非常に魅力的だったからです。しかし途中で全身管理ができる内科に興味がわき、特に食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肝・胆のう・すい臓と幅広い領域を専門とする消化器内科を専攻することに決めました。その後、県内の病院で研鑽を積み2020年より大学病院で胆・膵領域を専門として診療をしていました。胆・膵の悪性腫瘍(がん)は、全てのがん種の中でも予後が悪く、残念ながら若くして亡くなる症例も多数経験しました。その経験から、がんの早期発見や予防が非常に重要だと痛感しました。その最初の窓口として「地域のかかりつけ医」になることを決意して、24年におがわ内科・消化器内科クリニックを開院しました。
仕事へのこだわり
患者さんが安心して検査を受けられるように配慮しています。胃カメラでは、細径の経鼻内視鏡を用いることで、苦痛の少ない胃カメラ検査を心掛けています。また大腸カメラも、不安が強い方や前回痛みが強かった方のために、鎮静剤を用いた検査も取り入れています。また患者さんが症状を伝えやすくするために、積極的なコミュニケーションを心がけています。特に、話しづらい方には、こちらから声をかけて症状を聞き出すよう努めています。無意識に話す細かい症状の中に、病気を発見するためのキーワードが隠れていることもありますので、一つ一つの言葉に耳を傾けています。またスタッフ間でも密なコミュニケーションをとるようにしています。朝礼を通じて、私からの連絡事項やスタッフからの意見を共有し、診療中の患者さんからのお問い合わせにも柔軟に対応できるよう連携を強化しています。スタッフ一丸となって、一つのチームとして地域の皆様の「健康と安心をまもる、かかりつけクリニック」を目指しています。
今後の展望・私の夢
地域の方が気軽に相談できる「医療の相談窓口」として、病気の早期発見・治療につなげていく姿勢を大事にして、健康寿命を伸ばすことを目標にしています。またつらくない内視鏡検査を提供することで、定期的に内視鏡検査をうける健康意識の改革もしていきたいと思っています。
若者へのメッセージ
私が開業を決意したきっかけが、元サッカー日本代表の本田圭佑選手の「いつかは死ぬ。生きたいように生きろ」という言葉です。もちろん他人に迷惑をかけてもいいから、自分勝手に生きろという意味ではなく、医学が発展して寿命は伸ばせても、人はいつかは死んでしまいます。その時は誰でも平等に訪れます。時間は有限なので、自分がやりたいと思っていることを後回しにせず挑戦してみろという意味です。失敗することもあるだろうし、中には邪魔してくる人もいるかもしれない。私自身も開業に際して色々な不安があり、一歩踏み出せずにいましたが、この本田選手の言葉を聞いて、開業を決意しました。そして今、開業して本当に良かったと思っています。若いというのは武器です。若ければ若いほど、挑戦するべきだと思いますし、たとえ失敗したとしてもやり直しがききます(年齢があがればあがるだけ、失敗したあとのやり直しは難しくなると思います)。「生きたいように生きろ!」
おがわ内科・消化器内科クリニック
https://ogawa-naika-clinic.jp