Healthcare journal

2026.02.13 Fri

冬の免疫ケアは体温から。7万人を診てきた整体師が教える入浴習慣

冬になると、免疫力を意識して腸内環境を整えたり、話題の免疫ケア食品を取り入れたりする方も多いのではないでしょうか。しかし、「きちんと対策しているはずなのに、毎年冬は体調を崩しやすい…」と感じている人も少なくありません。
そこで今回は、のべ7万人以上の体を診てきた整体師・湯山卓さんに、免疫力の土台を整える「体温1℃アップ」の入浴習慣についてお話を伺いました。

「免疫ケア」ブームの裏側で

今、ヘルスケア業界で「免疫ケア」という言葉を聞かない日はありません。特にこの冬は、プラズマ乳酸菌に代表されるような「食べて・飲んで免疫を維持する」商品が記録的なヒットとなり、多くの人々が「内側からのケア」に関心を寄せています。
もちろん、腸内環境を整えることは重要です。しかし、のべ7万人以上の施術を行ってきた私の現場経験から申し上げると、どんなに良いものを摂取しても、それを全身に運ぶ「土台」が整っていない方が非常に多いのです。その土台とは、ずばり「基礎体温」です。

「体温が1℃下がると免疫力は30%下がる」

免疫システムそのものの詳細な解説はお医者様にお譲りしますが、我々身体の専門家が現場で痛感している「定説」があります。それは「体温が1℃下がると、免疫力は30%低下し、逆に1℃上がると一時的に5〜6倍アップする」という法則です。
現代人は、エアコンの普及やストレス過多、運動不足により、平熱が35℃台の「低体温」の方が急増しています。血液は栄養や免疫細胞を運ぶトラックのようなものですが、低体温の体は、いわば道路が渋滞している状態。これでは、話題の免疫ケア食品を摂っても、その効果を最大限に発揮させることは難しいでしょう。
そこで私が提案したいのが、毎日の「入浴」の見直しです。シャワーだけで済ませず、正しく湯船に浸かることは、最もコストのかからない最強の免疫ケアなのです。

整体師が勧める「HSP入浴法」

単に温まれば良いというわけではありません。免疫力を高めるためのカギは「ヒートショックプロテイン(HSP)」というタンパク質にあります。これは傷ついた細胞を修復し、免疫細胞の働きを強化してくれる頼もしい存在です。

このHSPを体内で増やすための入浴法をご紹介します。

1.お湯の温度は40℃〜41℃
熱すぎるお湯(42℃以上)は交感神経を刺激し、逆に体を緊張させてしまいます。少しぬるめの温度がベストです。
2.肩まで浸かって10分〜15分
目安は「額にうっすら汗をかく」程度。これで深部体温が約1℃上昇します。
3.入浴後は保温する
お風呂から上がったら、すぐに体を冷やさず、靴下や温かい飲み物で10分〜15分ほど保温タイムを作ってください。この「余熱」の時間にHSPが生成されやすくなります。

この入浴法を行うと、HSPの効果は2日後くらいにピークを迎えます。つまり、週に2〜3回意識的にこの入浴を行うだけで、冬の感染症に負けない「体温のバリア」を張り続けることができるのです。

毎日のバスタイムを「治療」に変える

私の運営するセラピストスクールには、歯科医や看護師といった医療従事者の方々も在籍しており、皆一様に「日々の生活習慣による予防」の重要性を語ります。
高価なサプリメントも素晴らしいですが、まずは今夜のお風呂から。蛇口をひねるだけで実践できる「基礎体温アップ」で、この冬を健やかに乗り切りましょう。

【筆者プロフィール】 

湯山 卓(ゆやま たく) AGO global株式会社 代表取締役。 のべ7万人以上の施術実績を持つ整体師。自身の運営するセラピストスクールには、歯科医、歯科衛生士、看護師、鍼灸師など多くの医療系専門家も在籍し、統合的な視点からの健康指導を行っている。
https://www.agoglobal.co.jp/

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