Healthcare journal

草野 英二
2024.08.02 Fri
かわしま内科クリニック 理事長 草野 英二

PROFILE

1949年に東北大学医学部卒業後、北里大学病院や自治医科大学病院で研修、1981年米国メーヨークリニック留学、1993年自治医科大学助教授(腎臓内科)、2002年自治医科大学教授(腎臓内科)、2014年JCHOうつのみや病院院長。2020年かわしま内科クリニック理事長、2018年から6年間栃木県医師会常任理事を務めた。健康365の執筆や「腎臓病から見えた老化の秘密」や「腎臓病は体内浄化すればよくなっていく」などの一般向け著作も多数。

現在の仕事についた経緯

 JCHOうつのみや病院院長を2020年に退職後、ただちにかわしま内科クリニックの理事長に就任。以前より、医師は医療の種々の側面を理解するために、また病診連携のために大学病院、一般病院、一般のクリニックを経験する必要があると感じていた。

仕事へのこだわり

 私は福島県出身で野口英世先生を尊敬していましたので、将来は医師になり、必ずアメリカに渡って研究をしたいという夢がありました。本来は癌の研究をするというのが医師を目指した原点ですが、腎臓内科を専攻しましたのでこの方面で留学して研究したいとの思いを抱くようになりました。幸い、上司からメーヨクリニックを紹介して頂き1981年7月~1983年8月末までの2年間、思い切って仕事に精励することが出来ました。2年間の割には結構数多くの原著論文を執筆しましたが、何より自分たちと考え方や感じ方が異なる人達と巡り合えたことが一番の収穫でした。その中で感じたことは幸福とは昨日より今日の方が若干上昇しているベクトルを心の中で感じ取れることだと思いました。具体的には、実験をしていて明日テクニシャンにどんなことを話して一緒に実験を進めて行こうかと英語で考えたり、実際翌日になると1~2週前よりは自分の思っていることが表現できたことなど他愛もないことなのですが、それが実に新鮮でエキサイティングだった訳です。

 これら留学からの経験を通して医師たるものは研究するにしても、臨床するにしても、また教育に専念するにしても“モチベーション持つべきだ”と言うのが私の持論です。学業成績が良いから、また医師は経済的に良いからという理由で医師を目指すのはあまりにもモチベーションが弱いと言わざるを得ません。その時点でモチベーションが弱ければ、是非とも古今東西の著作から自分に合ったモチベーションを持つべきと考えています。大きな目標やモチベーションを持つことで日々の過ごし方がいい方向に変わると信じています。

今後の展望・私の夢

 人生百年時代ですので、それに沿った考え方、生き方を模索しています。すでに「老化は治療できる」時代に突入している感がありますので、健康寿命の延伸に繋がる医療や研究を展開していきたいと考えています。

若者へのメッセージ

 仕事へのこだわりにも書きましたが、それに尽きます。是非とも己の内なるモチベーションを大切に、なければいつでも遅すぎることはないのでモチベーションや大きな目標を見つけて医学や医療の発展に貢献して欲しいと思います。

かわしま内科クリニック
https://kawashima-cl.com/

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