Healthcare journal

土屋杏平
2024.06.18 Tue
医療法人社団杏音会 土屋クリニック 院長 土屋杏平

PROFILE

平成26年 東邦大学医学部医学科 卒業 平成26年 東京都立墨東病院 初期研修 平成28年 東京都立墨東病院 後期研修 消化器内科 平成31年 三井記念病院出向 令和2年 河北総合病院 後期研修 家庭医療科 河北ファミリークリニック南阿佐谷 勤務 令和2年 河北総合病院 小児科出向 令和3年 東京医科大学病院 総合診療科出向 令和4年 JCHO東京新宿メディカルセンター 緩和ケア内科出向 令和5年~ 土屋クリニック

現在の仕事についた経緯

祖父や父が医師として働いており、自身の実家の隣にクリニックがあったので、小さい頃から医師という仕事への興味がありました。その後、高校生になり、進路に悩んだ際、塾での生物学の授業や読んだ本で脳科学に興味を持ち、医師になりたいと思い、医学部を受験しました。医学部に入学後は総合診療に興味を持ち、「何でも診れる医師になりたい」と思うようになりました。初期研修は救急を中心に勉強し、専攻医からは消化器内科を専門とし、父のクリニックを継ごうと本格的に考えてからは、家庭医療学を学び、医師10年目に父のクリニックを継承することとなりました。

仕事へのこだわり

医師の仕事の原点は全て墨東病院にあると思っているくらい、自身の基礎を築かせてもらいました。優秀な上司や同期、たくさんの患者様から学ばせて頂いたことが現在でも大きな糧になっています。内視鏡についても多くの経験をさせてもらったのが墨東病院でした。専攻医でしたが、最前線に立たせていただいて、色々な処置、治療を多く経験しました。治療については上級医に勝ることは難しかったですが、患者様に対して少しでも楽に内視鏡を行うことについては負けないように新人の頃から思っていました。「今まで一番楽な検査だったよ」と言って頂けることが内視鏡医としての何よりの幸せと感じ、毎回そう言って頂けるように日々努力しています。
河北ファミリークリニック南阿佐谷で3年間家庭医の勉強をしたのですが、そこではこれまで経験したことのない医療に触れることが出来ました。医療の進歩は臓器別に進みすぎたあまり、根本の「患者中心の医療」が重要視されていないことに気付かされ、かかりつけ医としてどのように患者様と関わっていくか、その方向性を知ることが出来ました。
現在は、「かかりつけの患者様を大事にする」「普段かかっていない患者様も大事にする」「患者を断らない」をモットーにしてクリニックで診療を行っています。何か症状があった時に、「土屋先生に診てもらおう」、知り合いから「南千住に住んでいるなら土屋先生に診て貰ったらいいよ」と勧めて頂けるような診療所を目指しております。

今後の展望・私の夢

夢は「土屋クリニックを南千住で続けて、可能な限り多くの患者様を診ること」です。自分の医師として最上級の幸せは「先生に診て貰えて良かった」「先生に診て貰っているから安心だ」と患者様に言って頂けることです。日本ではかかりつけ医や主治医を探して自分で選ぶことが出来ます。ただ、なかなか他の医師と比較したり、何度も変更したりなどは難しいかもしれません。そんな中で土屋クリニック、ひいては私を主治医に選んでくださった患者様に、最高のサポートが出来ることがかかりつけ医の任務だと思っています。どんな患者様であってもその方々に応じたサポート方法があると思っています。多くの人に「先生に診て貰えてよかった」と思って貰える診療を継続することが目標であり、大きな夢です。

若者へのメッセージ

若手の医師、医学生へのメッセージにはなってしまいますが、最近では働き方改革、ハラスメントの周知などから、医師の仕事の研鑽、修行の部分というものがおろそかに考えられてしまっている気がします。医師というのは職人気質の部分があり、若い内の努力を怠ると、技術は頭打ちになり、良い仕事は任されず、どんなに良い才能があったとしても腐らせてしまう可能性があります。母校(暁星小学校)の正門に書かれた言葉ですが、「困苦や欠乏に耐え進んで鍛錬の道を選ぶ、気力のある少年以外はこの門をくぐってはならない」という言葉の通り、医師として共に働く者であれば、「進んで鍛錬の道を選ぶ」者であって欲しいと思っており、また自身もそうあり続けたいと思っております。

医療法人社団杏音会 土屋クリニック
https://tsuchiya-clinic.or.jp/

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